MINI R53へのお問い合わせが色々とあるので、53の弱点を幾つか御紹介致します。
まずはスーパーチャージャーです。
スーパーチャージャーにもオイルが入っています。
ドライブベルトで駆動されるプーリー側とウォーターポンプを回す側、2箇所にオイルが入っています。
これがウォーターポンプです。
ウォーターポンプが刺さっている左側のユニットがS/Cになります。
ウォーターポンプが刺さっている部屋を開けると上の写真のような状態に。
上の写真はオイルが無くなってぱさぱさになっています。ギヤもめためたにやられています。
定期的にオイルの交換、補充をすればこんなことにはならないのですが、オイル交換、補充するためにはかなりばらさないといけません。
そこまでしている車両はあまり無いかと思います。
エンジンをかけるとインタークーラーの下あたりからギューギュー、ゴロゴロと変な音がしていれば上の写真のようにベアリングがお亡くなりになっている可能性が高いです。
個体差はありますが4万キロでオイルすっからかんな車もあります。
S/Cの部品はメーカーからは一切デリバリーされていません。
ASSYで買ってねってスタンスです。
探せば海外で内部パーツ売っているところもありますが、全てのパーツが揃っているわけではありません。
一番手っ取り早いのはヤフオクなどで状態のよさそうなS/Cを手に入れて2コ1ですかねぇ。神頼み的なところはありますがそれが現状です。
あと、ウォーターポンプからのクーラント漏れも結構有るのでこまめにクーラントの量チェックをお勧め致します。
こちらも異音が出る弱点です。
これはドライブベルトのテンショナーになります。
ダンパーのブッシュが切れることが多いです。
このブッシュがダメになるとテンショナープーリーが少しひしゃげてしまいます。
するとテンショナープーリーに変な力がかかりお亡くなりになることがあります。
こちらの場合はエンジンルーム左側で異音が聞こえてきます。
次はよくオイル漏れする箇所です。
上の写真はパワステフルードの漏れです。
ユニット自体から漏れているわけでは有りません。
パワステフルードのリザーブタンクとユニットをつないでいるホースからの漏れです。
純正のホースバンドはかしめタイプのバンドになっています。
ホースも経年で痩せますので必ず漏れてきます。
増し締めできるタイプの物に交換すればOKです。
早めに交換しないとオイルがメンバーの上に垂れ泥と混じり最強のオイル汚れになります。
お次はヒートエクスチェンジャーとフィルターヘッドのオイル漏れです。
どちらもガスケットでオイルを止めているのですが数万キロ走るとガスケットがプラチックみたいにカチカチになります。
どちらかが漏れてきたら一緒の交換をお勧め致します。
お次はエンジンマウントです。
これは中にフルードが入っている年式になります。
まぁ、大抵漏れてます。
拭いてもとれない憎たらしい漏れ跡です。
ラバータイプの年式のモデルもありますが大抵ひび入ってつぶれています。
エンジンの振動が気になっている場合は要チェックです。
左の緑っぽいガスケットがプロフィールシーリングという物でS/C入り口のシールです。
右のカプラーが刺さっているのがクランクセンサーです。
どちらもよくオイル漏れが有る箇所です。
エンジンルームのフロント側がギトギトしていれば大抵このあたりの仕業です。
締めはクランクシールです。
ミッション側のリヤシールとなります。
ここはしょうがない・・・です。定期的に掃除ですかね。
交換するにはエンジン降ろしとなってしまいます。
クラッチ交換とかの大掛かりな作業のときに一緒に作業するのをお勧め致します。
エンジンルーム内のあるあるはこんな所でしょうか。
ほかにもマイナートラブルはいっぱいあります。
製造されてから15年以上経つ車両もよく御見掛けするようになりました。
残念ながらR53は手をかけずに長く乗れる車ではありません。
でも大事に乗っておられるオーナー様は結構いらっしゃいます。
56には無いかわいらしさがあると思います。