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KAMTechs 中村

MORGAN PLUS 8


とある元請け様がうちを紹介して下さり、初めての元請け様からの御依頼を頂きました。

今回の御依頼は、フルトラキットの取り付け、ブレーキ修理でした。

元々、元請け様のところに入庫したのは点火系の問題だそうです。

デスビリフレッシュしてもすぐダメになってしまうのでフルトラにしましょうと。

良いパーツを探している間にブレーキが逝ってしまったみたいです。

フルトラのパーツは手配済みで助手席に載っていました。

プラス8ってだけにV8ですね。綺麗な車両です。

このエンジンやたら重い印象しかありません。

倍近く排気量があるシボレーのスモールブロックの腰下なら一人でも動かせますが、このブロックは動かせる気がしませんでした。

9本もあるとごちゃごちゃしてますねぇ。

メモ取ってからばらすことにます。

すぐダメになったデスビです。

製造元がダメなんでしょうね。入手ルートが絞られる上に製品がダメってのは古い車ではよくあることです。オリジナルに拘らないオーナー様で助かりました。

こんな感じでしょうか。

配線むき出しなのでヒートシュリンクとネットで保護しました。

カプラーは非防水だったので防水処理をしておきました。

さて、次はユニットです。

何処に置きましょう。

2パターン提案させて頂きました。

イグニッションコイル下の場所とワイパーモーター横。

イグニッションコイル側はラジエターのすぐ後ろになります。

熱もそうですが雨の日は水もガンガン来ます。

ユニットは防水処理はしてありますが信用なりません。

元請け様にワイパーモーター側と御指示を頂きました。

でも、ちょっと目立つかなと。

イベントなどに出展されることが多いとのことなのでなるべく目立たない場所を再度提案させて頂きました。

丁度リブの下に隠れるし、立って見る分には多少は隠れるかと。

この案で行くことになりました。

剥き出しの配線はださいので被膜で覆います。

ヒートシュリンクでもいいのですが後のメンテを考えて 編込みチューブにしました。

シルバーで目立っちゃう本体なのでカバーも作りました。

放熱もあるので完璧に隠すことはできなかったのですが、かなり目立たなくなったかと。

そして、キーON。

何かエンジンルームでぴちゃぴちゃ音がします。

左バンクがガソリンまみれです・・・。

原因はこれでした。

てっきり紙ガスケットかと思っていましたがOリングでした。

部品屋さんに現物送って手配してもらい無事漏れは止まりました。

気を取り直して次はブレーキです。

リフトで持ち上げて下から覗くとマスターから・・・。

元請け様もマスターが怪しいかもとの御指摘を頂いておりました。

ばらして洗浄しました。

カップの切れはありませんでしたへたりはありました。

マスターのリペアキット交換をしてエア抜きしました。

が、

ペダルタッチが良くない。

おかしいなぁ~と各ブレーキをチェック。

左リヤのカップから漏れちゃってました。も~

元請け様の了承を得てリヤのシリンダー左右友に交換させて頂きました。

よーし、今度こそはとエア抜き・・・。

まだタッチ悪いんですけど・・・。

マスターのホーニングが悪かったのかと再度外しホーニングし直し。でも変わらず。

うーんなんて悩んでいたら・・・。

溢れ出るフルード。

後付かと思われるマスターバックのシリンダーより源泉の如く溢れ出るフルード。勘弁しろよって思いましたがこれが古い車ってもんですよね。

部品屋さんにリペアキットあるのか問い合わせたところ、現品を送って下さいとのことでしたのでマスターバック取り外し、そのまま部品屋さんに送りました。

後日、リペアキット36000円、別社後付サーボ38000円とのことでした。リペア高っ!!!

社外サーボはポン付けできんとのことでした。

元請け様と相談した結果、今回はリペアでいくことになりました。

36000円です。

内部パーツ交換してマスターバックのかしめリングをかけます。

新品のダイヤフラムですのでプレスで押しながらリングかけました。

今度こそは大丈夫そうです。

エンジンかけながらブレーキ踏むとシュッシュッとマスターバックがエアー吸う音が聞こえます。

ペダルもかっちしりしたままです。よかった~・・・。これで納車できます。

と、おもったら・・・

何気に車の下を覗くとクーラントの海が・・・!

漏れております。

キャップでした。

これじゃ吹きますね。

キャップ交換ですみました。よかったよ~・・・。

古い車を専門でやってらっしゃる業者様には頭が上がりません。

こんなことが日常茶飯事なのでしょうから・・・。

無事納車となりました。

元請け様はこれから車検という高いハードルが待ってらっしゃるようです。

古い車と真正面から向き合うのは本当に大変なことなのだと思い知りました。

大変良い勉強になりました。

めげない心が大事って事ですかね。


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