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  • 執筆者の写真KAMTechs 中村

LOTUS ELISE Mk1 SPORT160


車検のご依頼を頂きました。

久しぶりのご入庫のお客様らしいので入念に点検していきます。

普通の160とSPORT160ではちょっと違うんですよね。

つるしのダンパーとハンドルだけ違ったような。

取り敢えず持ち上げていろいろ見ていきましょう。

お約束のレリーズシリンダー漏れ。

ヒーターストップバルブが付いていました。

ホースバンドから滲んでいます。増し締めで止まるでしょう。

ホースバンドは定期的に増し締めします。

今回もすべてのバンドを増し締めしておきました。

ドライブベルトはひびが入っていますね。

左のシミはエンジンマウントの中のフルードです。

噴いちゃってますね。たぶん振るとチャポチャポ音がするかすっからかんでしょう。

タイミングベルト廻りです。

距離からして一度も交換したことないかもです。

160なのでオイルクーラーが付いています。

結構純正のオイルラインは年数経ってくるとやばいです。

ステンメッシュに交換されていました。

しかし、まぁ・・・。

大胆な取り回ししてますね。

ホースをクランプするところがなくフィルターをグルンと避けた取り回しなのでぶらぶらしちゃってます。

だもだからフィッティングに負荷がかかってがたが出ていました。オイルも漏れてます。

このフィッティングは負荷のかかるところに使っちゃダメなやつなのでちゃんとしたフィッティングにした方がいいですね。

フロントにあるオイルくーらのフィッティングも弱いフィッティングが使われていました。

ここも結構ホースがぶらぶらしてます。今は漏れもがたもありませんが時間の問題かと。

ビニテぐるぐる巻きで怪しかったのでひんむきました。

切れかかってます。しっかりやりましょうよ・・・。

社外のダンパーが付いていました。別タンタイプです。

なんで余ったタイラップ切らないのでしょう。理解できん。

あらかたエンジン廻りの点検はできたので足廻りの点検をしていきます。

なんか、キャスターとキャンバーの数値がおかしいぞ・・・。

おっと・・・

おおっと・・・。

やっちゃってますねぇ。

足もげたんでしょうね。

部品が届くまでに足廻りの修正をしていきます。

左フロントのキャスターが異常についていたので調整します。

割とうまく修正されているようです。

以前同じ個所を修理してある車両を整備したことがありましたが、あれよりははるかにましです。

ELISEのキャスター調整はシム調整です。アッパーアーム側で調整します。

真ん中の小さなシムはリヤ側、右の大きなシムがフロント側なのですが・・・、ただのワッシャーが紛れ込んでました。

事故った際にどっかいっちゃったか、なくしちゃったか。

フレーム側を作り直した際に純正のシムが入らなかったのかな。

アッパーアームのボルトも前後逆に取り付けられていました。

長い方がフロント側ですから。

手直しが色々ありましたが、何とか調整でいい感じな数字を出せました。

部品も届いたので掃除しながら組んでいきます。

しかし、まぁ、汚れてますな。

ブレーキラインほんとは青いんですけど。

良しとしましょう。

フィッティングも負荷がかかるところは信頼のあるものにしましょう。

フィルターヘッド側も交換しました。

ぐるっとしてたラインもすっきりしました。

フルバンプしてもアームに当たらないのも確認済みなので安心です。

プレッシャースイッチも配線延長してフィルターヘッドに直付けです。

配線もカシメ直します。

クラッチマスター、レリーズシリンダーはホーニングで綺麗になったのでリペアキットでいけました。

タイミングベルト廻りもリフレッシュ。

交換部品はあらかた作業終了したのであとは車検ラインに持ち込むだけです。

9月の地獄のような混み具合の中、無事に車検通って工場に戻ってこられました。

次の日エンジンかけるとどうも冷間始動後の様子がおかしい・・・。

160はエミッションの関係でSTDよりアイドリングは高めに設定されています。

大体、1100~1200RPMでアイドリングします。

でも、900RPM位に落ち込んで調子悪そうです。

IACV外して中を点検します。

思いのほか汚れも少なくクラックなどはなさそうです。

この個体のECUはEFIテクノロジーのものが付いていました。

前期のGEMSよりは多少良くなっているはずですが、年数もたってますし。

個人的にはこの時代のLOTUSのECUは良くないと思っています。

恐らくIACV交換しても厳しい気がします。

IASVのリセットをすると正常に戻るのです。

フルコンにすれば160特有のバランバランしたアイドリングや低回転の乗りにくさも改善すると思います。

今回フルコンはゆくゆくの課題としてまずは安心して楽しめるような車にはなったと思います。

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