ELISEスタンダードエンジンのお客様。
STDだとカタログでは118bhpとなってますがシャシダイにかけたら100hp出ればいい方って言われているエンジンです。
以前にもっとパワーのあるELISEを所有されていたようでもう少しパワーが欲しいとのことでした。
がっつりパワーを上げるのであれば腰下やるのは必須ですが、そこは少し抑えて腰上だけでなんとかやってみますかという流れになりました。
ヘッド廻りの交換部品は消耗品とカムのみ。
バーニャも入れないのでノーマルのバルタイです。
スモールバルブヘッドの名の通りかわいいバルブが付いているのでポート研磨はやらないと厳しいのでやらせていただくことになりました。
何はともあれこのヘッドはバリ取りからです。
よくこんなんでメーカーOK出したなってレベルのバリがあるので可能な限り中も外も取ります。
リフターの穴に指突っ込むとわかりますが奥がバリバリです。
バリがあったからってエンジン壊れませんがヘッド加工の際手が傷だらけになりたくないし、まぁ儀式みたいなものです。
これだけ広げます。
あとは荒削りからスタートです。
入口出口の形が決まればそれに合わせて広げるとこ、あんまり削らない方がいいところバランス見ながら削っていきます。
バルブシートの段差も慣らしますがちっさいので集中力が必要でして。
休み休みやらないと、ミスったら面倒なことになるので。
インテークは梨地、エキゾーストは磨いておきました。
正直ここまでやる必要はないかもしれませんが重箱の隅突かないと、なんせスモールバルブですから。
ポートができればあとは組むだけです。
ハイドラタペットは消耗品なので交換します。
純正のエキマニが付いていましたが、お客様が社外のエキマニをお持ちのようで。
純正はビードがモリモリなので形はどうあれ社外品の方が全然マシです。
社外のエキマニやダウンチューブにした場合、遮熱はしたほうがいいのですが時間かけて綺麗にバンテージ巻いてもいずれボロボロになりますし…チクチクのスリップダメージは嫌なので。
アメリカ的発想、個人的にはアリです。
だいぶお時間いただいてしまいましたがヘッドチューンのスモールバルブヘッドが出来上がりました。
今まではスモールバルブヘッドでパワーが欲しいとなるとVVCかVHPDのヘッドに載せ替えるのが定石でしたが、今やどちらも良いものは手に入りづらい上にあったとしても高価です。
スモールバルブヘッドは何故かサードパーティーがじゃんじゃか造っちゃってます。
ビッグバルブヘッド造れよと思うんですがパテントやらなんやらしがらみあるんでしょうね。
なので今後はスモールバルブヘッドのチューニングも馬鹿にはできないかと。
スモールバルブで腰上のみでも吊るしのVVCなら喰えるようにできるかと。
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