EST最終戦が終わり帰り支度していると2-ELEVENのオーナー様から電話が入り帰り道バッテリー上がりで止まってしまったと連絡が入りました。
オルタ替えてそんなに経ってなかったと思い、あれやこれや原因考えながら現場に向かいました。
応急処置で何とかならないかなぁなんてがんばってみましたがどうにもなりそうに無いのでローダー入庫となりました。
いきなりS/C降ろしちゃってますがそっちが原因だと踏んでのことです。
電装屋さんにオルタ見てもらいましたがやはり元気だそうです。
最終戦観ててちょっと感づいてはいたのですが。
S/Cがおかしくなっていました。
一度、中古品と交換しているようなのですがほぼほぼノーメンテな状態。
メーカーもノーメンテ、または10万キロでオイル替えてくださいぐらいなものなので。
ただ、このS/Cのオイルシールは海外でも評判はよろしくないようです。
そのオイルシールが逝ってしまいカラカラの状態で何万回転もローター回っちゃってたようで。
S/Cのフロントケースが熱々になってオルタの起動配線溶かしちゃってました。
クラセンやノックセンサーなんかの配線もあるので危ないとこでした。
まぁ、そもそもそんなに熱持つところではないので。
幸いにもブローまでには至らずローターもハウジングもまあまあ綺麗なままです。
ベアリングは何箇所か逝ってました。
このS/Cのハウジングはとても華奢な部分があるので慎重に分解しないと割れます・・・。
有名なS/Cオタクなお店のO/Hキットです。
ちょっとお高いのですが他に売ってないんですよね。
オイルもがんばって研究して作ったようです。
ほぼ替える事の無いオイルをがんばって作るオイルメーカーなんて無いですからね。
このオイルが欲しくてここのキット買ったようなとこもあります。
ただし、EXIGEや2-ELEVEN用では売ってません。
2-ELEVENなんかに積んであるS/CはEATON現行1つ前のMP62のジェネレーション4ってやつですね。
ローターなんかは違いますがミニなんかに積まれているM45とかベンツに積んであるM62なんかとベアリング類は同じなように見えますけどね。
S/CのO/Hは結構地味に時間かかるんです。
ローター軸、片方はケージ&ローラー、もう片方はオープンタイプのボールベアリングです。
ケージ&ローラー取外しはハウジングを傷つけないように慎重に。
ボールベアリングはハウジングが華奢なためなのか熱膨張率の問題なのか解りませんが圧入はされていません。
ベアリングはめ込んだ後にハウジングを機械加工して保持しています。
そんなもんですからベアリング抜くにはハウジングを削らないと抜けません。
で、O/Hキットに入っていた謎のアルミのリングシート。
キットの注意書きにTIGがないとダメよって書いてある理由が上の写真です。
鋳物だからさめないうちに一気にやりたいところなんですがベアリングを入れる前にオイルシールを打ち込まないといけないので時間をかけて冷ましながら溶接しました。
ベアリング、シール類を打ち替えていよいよ組み付けとなります。
組み付ける順番をミスるとケース破損します。
ローターの組み付けはシックネスゲージを使いプレスで慎重に組まないといけません。
ばらす前に大事な箇所はデータを取っておかないと痛い目見ます。
オイル量もマニュアルに書いてあるとおりに入れないと噴くらしいので慎重に。
気を使う作業が多いのでとても一日で終わるO/Hではありません。
2-ELEVENはあらかた気になる箇所のリフレッシュはできたのではないでしょうか。
どうも最近寿命きてる部品がうちでお亡くなりになる率が高い気がします・・・。
今年前厄だったからお払いしてもらったほうがよかったのかもしれません。
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